不起訴記録の開示
大阪弁護士会月報NO330より転載
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
法務省刑事局より日弁連を通じて、被害者等に対する
不起訴記録の開示に関し、従来の運用を変更するとの通
知がありましたので、以下のとおり報告します。
変更内容は、従来より検察庁では、交通事故に関する
実況見分調書等の証拠について、当該事件に関連する民
事訴訟の係属している裁判所からの送付嘱託や弁護士会
からの照会等に応じてきましたが、今般、被害者が民事
訴訟等において被害回復のための損害償請求権その他の
権利を行使するために必要と認められる場合には、捜査
・公判に支障を生じたり、関係者のプライバシーを侵害
しない範囲内で、
1 開示対象となる事件の範囲を、交通事故に係るも
の以外の事件に拡大する。
2 開示対象となる証拠の範囲を、写真撮影報告書、
検視調書等の客観的証拠で、かつ、代替性がないと
認められるものに拡大する。
3 被害者又はその親戚からのはその代理人たる弁護
士からの請求についても開示に応ずる。
こととなりました。
なお、「過失相殺事由の有無等を把握するため、加害
者側が記録の閲覧又は謄写を求めるような場合には、正
当に被害回復が行われることに資する場合も少なくない
ので、相当と認められるときは、請求に応ずることと
する」となっております。
すでに各検察庁に対し本年2月4日付けで通知がなされ
ており、同日より上記運用がなされているとのことです
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−